中学生向けに高専入試について解説。卒業後の進路(編入学、就職)や学生生活についての記事を掲載。

大学編入

国立大学を何校でも受験可能

 通常の大学入試では国公立は前後期の2校しか受験できません。しかもセンター試験の足切りがあります。一方,高専からの編入では日程の許す限り国立大学を何校でも受験できます。下手な鉄砲数打ちゃ当たるではないですが,通常の大学入試に比べてチャンスは大きいのです。

比較的やさしい試験!

 高専生向けの編入試験は,一般の大学入試と比べて易しいといわれます。編入試験ではひねった問題が少ないことからです。高専の教科書で習った内容がそのまま出ることも多く,普通の大学入試と比べれば対策は立てやすくなっています。さらに,編入試験では専門科目の出題がある大学もありますが,この内容がそのまま編入後も活かせると言っている人もいます。
 東大,京大レベルではさすがに簡単とはいきませんが,その他の国立大学の編入試験では高専の定期テストの抜粋のような(というより定期テストよりも簡単な)問題が多いと感じました。また,クラス順位が振るわなくても編入試験の対策をきちんとして,上位国立大学に合格した人も何人か知っています。
 ただし,勘違いしてはいけないのは決して勉強しなくてもいいということではありません。やはり東大・京大レベルに合格している人は少なくとも半年は勉強しています(筑波大や千葉大だと2~3ヶ月の勉強でも合格している人もいますが・・・)。

予備校は不要!

 高専からの編入では予備校(塾)に通う必要は全くありません。「編入予備校」も存在しますが,あれは短大生・専門学生・大学を変えたい大学生向けであって高専生には無意味ですし,通っている人はほとんどいません。というよりも,高専の先生に聞いたほうが適切な解説をしてくれます。
 普通の大学受験をするためには予備校の費用は少なくとも年間数十万(場合によっては100万円以上)は掛かるのですが,編入試験ではこれが浮くので経済的にもお得です。
 高専から大学への編入で掛かる費用は,参考書代(私は10万円くらい)と勉強を見てもらった先生へのお土産代?くらいです。もちろん,受験料や交通費・宿泊費は普通の大学受験でも編入試験でもかかりますが。


予備校は不要!

 東大,京大にも編入は可能です。というよりも国立大学の工学部ならほぼ高専生を受け入れてくれています。やはり普通の大学入試では超難関なこの2校は,編入試験でも難関であることには変わりませんが,普通の大学入試に比べれば合格しやすいでしょう。一方で,東大の合格者は平成17年ごろから減少しています。また,東工大,千葉大などは従来から編入生を積極採用しており,合格者数は平成20年度でほぼ横ばいとなっています。
 高専からの編入試験の傾向としては,平成に入ってから急激な増加傾向にありましたが,最近になるとこの増加もゆるくなり,やはりほぼ横ばいの状態が続いています。上位高専だと就職と進学が半々くらいになっています。

入学年度は基本的には3年次

 基本的には,高専からは大学の3年次に編入できます。ただし,東大および京大など一部大学は実質2年次編入ということになっています。またたとえば,東工大,千葉大は3年次編入なので通常2年間で卒業できます。ただし,単位認定の関係などで留年してしまう場合もあります。

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