高専からの就職
高い求人倍率
高専卒業後の就職は、ご想像のとおり非常に簡単にできます。私が学生の時(機械工学科)は、就職希望者20人に対して約600社から求人がありました。機械、電気は特に求人数が多いようですが、その他の学科でも比較的高い求人倍率となっています。求人倍率が高い理由は、高専生が企業内で扱い易い(処遇面、知識・技術面)という理由のほか、工学系は高専に限らず高校・大学も求人倍率が高いということもあります(すなわち、工学系からの就職のみで見れば必ずしも高専に拘る必要はないと考えます)。
高専からの就職のメリット
まず、一番は人気企業に入りやすいことです。大学からでは人気な企業でも高専からは入りやすい場合が多いです。特に現業が多いような会社(インフラ系等)では、大卒採用数を絞って、高専・工業卒の採用を多くしていることが多いです。ただし、このような場合は入社後の処遇、業務内容も異なることを考慮する必要があります。
また、基本的には学校推薦で入社試験に臨むため、内定を貰える確率が高くなっています。某鉄鋼会社の人事の方にお聞きしたことがありますが、高専生の内定確率は7割くらいとおっしゃっていました。高専から就職した同級生は、だいたい1社目で内定しており、多くても2社、3社程度で内定していました。余談ですが、大学からの推薦試験も内定率はこれと同等と考えますが、自由応募となると内定率は大きく低下します。高専からは推薦で採用するが、大学からは自由応募という企業も多いです。
高専からの就職のデメリット
これは、処遇という一言につきます。大卒の給与水準が高専卒よりも高い場合はあっても、高専卒の給与水準が高く設定されいていることはほぼありません。ただし、大卒と高専卒の給与水準が同じ体系にて定義されている場合では個々の能力に応じた評価となるので、このような場合にはデメリットは無いといえます。また、下世話な話ですが、高専から大手企業に入ったパターンの方が、大学から中小企業に入ったパターンよりも給与が高いということも考えられます。
高専からの就職活動方法
4年生終わり~5年生始まりの時期に、企業から求人票が学校の就職担当教員に送付されてきます。その後、求人票を事務が一覧表にして、学生はその表を見て就職を希望する会社を選択します(選択の中では教員の方が相談に乗ってくれます)。就職希望がかぶった場合は、話し合い、じゃんけん、成績等で決めます(が、クラスの数が40人程度で希望を共有化しやすく、求人数も多いのであまり揉めることはありません?)。この前後で会社見学をして、面接や適性検査を1~2回受けて内定となります。