中学生向けに高専入試について解説。卒業後の進路(編入学、就職)や学生生活についての記事を掲載。

中学生という早い段階での進路決定

「高専に入らなければよかった」という人も少なくない,という事実。

 高専進学は普通高校などと比べると,非常に特殊なケースであることは言うまでもありません。高専には独特な雰囲気があり,これに合わないと入らなければ良かったということになります。親に進められて入学したり,就職率だけを見て入学するなど高専のことを余り理解せずに入学すると,後悔する人も多いようです。普通高校に進学する際も同様ですが,将来を見据えて進学することが大切です。高専には良い所もある反面,当然悪いところもあるのです。文化祭,体験入学はどの高専でも行っていますから,ぜひ参加して自分に合っているか否かを判断してください。

中学生で進路を決めることが意味すること

 中学校で「工学」の分野に進むことを決めるのは早いのでしょうか? この議論はしばしば行われます。私は,将来の進路を決めるのは早ければ早いほど良いと考えています。将来の進路はいつか必ず決めなければなりません。高専よりも3年間後に進路を決める普通高校生が,確かな考えのもとに進路を決定していると言えるでしょうか。私は進路を決めるのに年齢は関係ないと思います。中学生でも知識が豊富な人もいますし,高校生でも自分がやりたいことを見出せない人もいます。つまり,進路を決める時期にはその人の適切な時期があります。もし,やりたいことが漠然としているならば普通高校へ進学して,考える方が良いでしょう。ただ,普通高校に進学した場合,幅広い職業に目を向け,自分に適した将来を思い描けなければ意味はありません。やりたいことが「工学」であるとはっきりわかっているるならば,高専という選択肢もありでしょう。

在学期間は5年間

 高専での在学期間は5年と長期です。したがって,5年間モチベーションを維持しないといけません。実際,高専の留年・退学率は多い学校では20%に上ります。くどいですが,本当に高専に合っていないと5年間はつらいということです。
 もちろん良い面もあります。たとえば,人間関係は長期にわたって築くことができます。これは5年間で良かったと思う面であります。また,就職・受験をするにしても十分な時間を取ることができるので,本人の行動力で趣味も充実させることができます。ただ,引きこもって廃人のようになってしまう人もいるので注意です。


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