入学後の勉強について
勉強は高専生の義務
高専は,エンジニア(技術者)の育成が主な目的です。そのため,学生は将来の職業に役立てるために勉強する義務があります。高専生になると特に勉強をおろそかにはできません。これは学生の義務ともいえます。また,勉強するかしないかが自分の将来に直結することを考えても,勉強には力を入れるべきです。
国からの補助金
国立高専の学生は,国から一人あたり年間約200万円の補助金が出ています(学生が学校に支払う授業料は年間30万円弱なのでいかに大きな金額かがわかります) 。これは,国が学生の将来に投資しているというわけです。すなわち,学生は国からの期待を背負っているということです。この補助金は税金によるものであり,税金を収めた人のためにも勉強することは義務といえます。
ついていけるのかが心配
留年制度はかなりシビアで,留年して進級・卒業ができなくなることがありますし,そういう人も少なくありません。規定数(普通は3分の1)以上授業を休むのはもちろん,出席していてもテストで低い点数
(赤点は60点)を取ると単位を落とすことがあるようです。ここで,単位とはある一定量の授業のまとまりのことです。通常30時間で1単位として計算されます。例えば,「解析Ⅰ」という科目を90時間受けたとしたら,3単位として計算されます。落とした単位が一定ライン以上(6単位程度)に達すると留年となります。留年するともう1年同じ学年をやり直さなければなりません。逆に言えば,単位を2~3個落としても進級できます
(追記:現在は,必修科目を1単位でも落とすと即留年になる学校が増えてきています)。また,卒業の条件に単位を167単位以上取得することが定められています。
しかし,まじめに出席してテスト前に勉強しさえすれば単位を落とさずに無理なく進級することができます。
授業の難易度
勉強の難易度は教科や担当の教員によってまちまちです。なぜなら高専には,高校のような指導要領というものが存在しないからです。とても簡単な教科から進度が早くて難しい教科までさまざまです。
また,得意不得意もあるのでこれについて言及することはとても難しいです。
しかし,ほとんどの教員は自分自身の部屋を持っているので,わからない科目は学生から質問しに行くことができます。その際,ほとんどの先生はきちんと学生の質問に答えてくれます。また,科目の得意なクラスメートに教えてもらうこともできます。特に寮生は,テスト期間など部屋に集まって勉強することがしばしばです。
これらの理由や,高校との勉強内容が異なることから,高専では予備校や塾に通う必要がありません。また,ほとんどの学生は予備校や塾には行きません。そのため,余分な金銭はかかりません。